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昔の話 [雑感(愚痴・不満等)]

1.昔、採用されて
 今回は、昔の国立大学職員の仕事について、書いてみようと思う。

 昭和の時代に採用になった職員の話。

 当時は、国家公務員試験に合格すると、多くの官庁へ面接に行き、その中の一つに国立大学があった。
 国立大学は、他省庁の地方機関とは異なり、官署地も割と良い場所にあり、国といっても県内外への異動も少ない機関であった。
 また、文部事務官と呼ばれ教育行政を担う国家公務員として仕事をしていた。
 仕事は、そのほとんどが法令や文部省からの通知等に基づいており、全国どこの国立大学でも同様の処理が行われていた。
 採用されると仕事の手順を覚えることと、担当する仕事の関係法令を覚えることが当たり前のように求められた。
 国家公務員として、誓約書を書き、背筋が伸びる思いで仕事の向かっていたと思います。
 地方から都会の大学に採用になった職員は、地元で「すごいね〜」と言われた時代だったと思います。

 法令を身近に感じながらする仕事は、教員であったも自信を持って仕事に取り組んでいたと思います。


2.頑張っていた頃
 国立大学には、対種多様な仕事があります。

 人事関係、学生関係、学術関係、会計関係、病院関係とその全てに法令等が関わってきます。

 人事関係で言うと、国家公務員法、給与法、人事院規則等あり、担当者は関係する法令等をある程度知っていなければ仕事になりません。
 当然、法令等だけでは対応できないこともあり、質疑応答集も活用しながら日々努力していたと思います。それでも例外事例が生じれば、文部省の人事課へ恐る恐る連絡し、文部省は場合によっては人事院の担当者へ確認し、最終的に本省からの回答を得る仕組みでした。

 国立大学は、他省庁とは異なり人事関係、特に教員の給与決定が特殊であったため人事院からも一目置かれていました。その教員の給与決定とは、給実乙第74号という規則で、担当者泣かせの規則で苦労していたと思います。
 どの程度特殊だったかというと、平成9年までは全国の教授の給与は、文部省で最終決定をしていたのです。
 本省に依頼するのだから、本来ならしっかり確認して提出しなければいけないのですが、意外と帝大クラスでもミスがあったそうです。

 また、病院業務は、大学職員の仕事の中でも異質だと思います。
 レセプトや薬価点数、社会保険等々厚生省関係の法令も加わります。
 もちろん大学ですから本省の大学病院を担当する部署からの通知もあり、これまた覚えることが大変です。

 採用から、10年15年と経過すると、自分の得意な仕事や好きな仕事が出てきます。
 知識を伝える仕事、数字を処理する仕事、書類を整理する仕事などなど、がんばってやっているとその人その人の特徴が出てきます。
 
 キャリア理論の中でもホランドの理論と言われる適職診断の考え方があります。
 私自身がキャリア・カウンセラーの資格とボランティアで実践を行っているため、職員の適職を整理することができればより効率的な配置や育成ができると思っています。


3.法人化になって
 平成16年4月に法人化に移行しました。
 9年が過ぎ10年目の現在何が変わったでしょうか。

 職員の資質を上げろと大学院を出た学長が謳っています。

 大学は誰のモノなのか?
 大学法人法を改めて読んでみるとあまりにも学長に権限が集中していることが分かります。
 憲法に定める学問の自由を保障するため、大学の自治を担保するため他の法人では考えにくい学長1人に権限が集中する仕組み。
 何か問題が発生すれば学長個人へも責任が及ぶことを皆は知らないかもしれない。法人と併せて学長個人へ損害賠償を請求することも可能ということを・・・
 それくらい重要なポストであることを認識して、国の教育行政を推進してもらえるとうれしいな。
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